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高松大学経営学部で現在開講中のスモールビジネス論は,将来お店を出してみたいという学生のために,お店の基礎知識をその道の専門家から学ぼうというコンセプトで実施されています。
ほぼ毎回,地域で活躍されている,さまざまな専門家(ショップのオーナーであったり,経営コンサルタントであったり,はたまた,デザイナーなど)を講師としてお招きし,楽しく学ぶことを目的としています。
記念すべき第1回目(2007年10月4日)は,国分寺でコーヒー店アロバーをされている梶 聡一朗さんに来ていただきました。梶さんのお店は,コーヒーの中でも,とくに,スペシャリティコーヒーというものを扱われています。スペシャリティコーヒーって何だ? と思いますが,それはもう少し後で説明します。
ところで,おいしいコーヒーをいれるためには,何が大切だと思いますか? 梶さんは淹れ方が2割,焙煎が2割で,素材のよさ(コーヒー豆の品質)が6割だとおっしゃいます。まあ,考えてみたら,いくら上手に手を加えても,元がダメだと限度がありますよね。
まずは,鮮度が大事ということです。コーヒー豆は焙煎すると劣化が始まり,粉に挽いてしまうと,すごい勢いで劣化(酸化)するそうです。今回の授業では,時間がたって酸化してしまった豆で淹れたコーヒーと,新鮮な豆で淹れたコーヒーの飲み比べをしました。
どちらが新鮮でどちらが劣化したものかを伏せて飲み比べました。やはり新鮮なほうがおいしいという声が多いようでした。ただ,私は,酸化した豆で入れたコーヒーのほうがおいしく感じたような気が・・・。バカ舌のようです。
次に,お店をやっていく上で大切にされていることを話していただきました。
お店は
ハコ(店舗) + 商品 + サービス(接客)
の3つの要素から成り立っています。最近は香川にもカフェなどが非常にたくさんできているので,やはり,これはほかのお店にはないゾ,という特徴がないと,なかなか続けていくのが難しいようです。
梶さんのお店では,コーヒーの味,つまり商品で勝負をされています。やはりというべきか,コーヒーにもグレードが存在し,大きく味が変わるそうです。特に,1999年以降コーヒー豆のコンテストが開かれ,コンテストで上位に選ばれた豆を個人でもオークションで買えるようになり,コーヒーの世界も大きく変わったということです。コンテストは農家が持ち寄ったコーヒー豆に100点満点で点をつけます。点数の高いものほどおいしいということで,高値で取引されます。まあ,日本の米でもコシヒカリとかササニシキといった銘柄だけでなく,産地の違い,たとえば魚沼産に人気があって,値段も高いというのと同じようですね。とくに,84点以上がついた豆はカップオブエクセレンスとよばれ,非常においしく,ついでに,非常に高値がつくということです。ということで,私たちも,コロンビアのカップオブエクセレンスであるエル・ミラドール農園のコーヒーをご馳走になりました。
ブラックで飲みましたが,いやな苦味がなく,すんなり飲めました。参加者からもおいしいという声が上がっていました。このような,品種や産地にこだわった高級なコーヒーをスペシャルティコーヒーというようです。
ところで,みなさんが考える高級なコーヒーといえば,やはり,ブルーマウンテンではないでしょうか? 梶さんによると非常に高いが,やはりおいしいということです。しかし,日本に輸入されているブルーマウンテンの量より,販売されている量のほうが多いということで,ブルーマウンテンにも偽物があるようです。日本人は,やはり,ブランド信仰なのでしょうか?
高松大学経営学部で現在開講中のスモールビジネス論は,将来カフェや雑貨屋などのお店を出してみたいという学生のために,お店の基礎知識をその道の専門家から学ぼうというコンセプトで実施されています。
第2回目(2007年10月11日)は,高松で一級建築士としてさまざまな建築物の設計をされるかたわら,カフェを併設した雑貨屋「Naja(ナージャ)」を経営されている,井上 雅子さんをお招きしました。 井上さんは建築士として,おもに商業空間(大型のショッピングセンターから小さなお店まで幅広く)の設計を長年されてきたので,商売を客観的に見る視点をお持ちです。また一方では,7年前から,雑貨屋「Naja」を始められ,ご自身が商売の経験お持ちなので,とても興味深いお話を聞くことができました。
「北浜アリーの開発」 みなさんは,北浜アリーを御存知ですか? 人気カフェ「Umie」 などが入っている,海辺の古い倉庫をリノベーションした商業施設です。実は,ここを開発されたのが,井上さんです。なぜ,井上さんは,北浜に注目されたのでしょうか?

キーワードは立地です。まずは,高松駅から近いこと,また,ウォーターフロントにあることです。お店から海が見えるというのは,なかなかポイントが高いのではないでしょうか? さらに,古い(悪く言えばボロい)トタンでできた倉庫が,レトロな雰囲気を醸し出しています。このように,井上さんは,交通の便だけでなく,「ああ,あの古い倉庫のある」と多くの人がイメージしやすいという,分かりやすさも含めた立地の良さに注目されました。
「Naja」
井上さんは,北浜アリーにご自身で雑貨店Najaを経営されています。お店を経営するうえで,大事にされていることを教えていただきました。
その1 「流行を見極めろ」
たとえば,Najaでは,最初のころは中国のアンティーク家具を中心に売っていましたが,今は,フレンチカントリーをテーマされています。流行に沿って商品のコンセプトを変えていかないとダメなようです。
その2 「早く新商品を並べよう」
北浜アリーができて7年になるそうです。7年前には高松には,あまり雑貨店がありませんでした。今では,たくさん雑貨店(20〜30店)ができて,どこも,似たり寄ったりのモノしか置いてない感じだということです。やはり,他のお店にない新商品を仕入れてくることがタイセツなようです。
その3 「自分の感性に合うものを仕入れよう」
やはり,いくら売れそうだといっても,自分が納得していないと,セールストークにも力が入りません。自分の気に入った,つまり,自分の感性に合うものを扱うべきでしょう。
その4 「ディスプレーには細心の注意を」
商品の並べ方で売れ行きが大きく変わるということです。コツはその品物を実際に使ったときのイメージがわくようなディスプレーをするということです。また,井上さんのお店では,定期的に専門家にディスプレーを頼まれています。自分でできないことは,他人に頼むというもの大事なことなのかもしれません。
続けることが・・・
お店は続けることが大事だということです。最初の2年間ぐらいは,マスコミなどでとりあげられたりするので,目新しさでお客さんが来てくれます。しかし,それ以降は,お店の努力にかかっていて,3年続持ちこたえられるかが,お店が続くかどうかの分かれ道だということです。皆さんも,お店を開いたら3年はがんばって下さいね。
高松大学経営学部で現在開講中のスモールビジネス論は,将来カフェや雑貨屋などのお店を出してみたいという学生のために,お店の基礎知識をその道の専門家から学ぼうというコンセプトで実施されています。

竹内さんが事前説明をされています。
18日には,常磐町商店街に,25日には,全日空ホテルクレメント高松とサンポートを見学しました。2回とも町までスクールバスで行きました。
常磐町商店街
常磐町商店街は,高松の商業の中心地である琴電瓦町駅の前にある商店街です。
この商店街は,戦後いち早く復興した商店街で,かつては映画館が2つ(高松東映と高松松竹),大手スーパーが2つ(ジャスコとダイエー)があり,週末には人ごみで先が見えないほどの高松一の繁華街であったようです。しかし,ゆめタウンやイオンができたためか,現在では映画館,スーパーともに閉鎖され,シャッターを下ろしている空き店舗もたくさんあり,お世辞にも活気があるなあとはいえません。
このような中でも,独自の工夫や特色作りを行ってがんばっているお店があるということで,竹内さんの紹介で3つのお店を見学させてもらいました。
ときわ茶寮
もとはときわ本館という高級旅館で,じつは常磐町の名前の由来です。今は旅館をやめ,和食店として経営されています。店の奥の「桃山の間」という部屋は,明石朴景が製作した漆の壁画や,折上げ格天井など贅を尽くした部屋で,一見の価値があります。他のスペースは適度な和のテイストでまとめられています。ランチなどは比較的手ごろな値段のため,中高年の女性客が結構入っていました。
からくさ
この喫茶店は,イラストレーター(本学の客員教授もしていただいています)の池原昭治さんの妹さんが経営されています。壁面には池原さんの自筆のイラストが描かれています。
三びきの子ぶた
果物屋さんですが,クレープなどが人気を集めています。果物は熟した状態がおいしいのですが,熟してしまうと商品にならないので,このお店では,熟した果物を使ってフルーツケーキをつくり人気を得ています。また,ケーキの箱にもこだわりがあり,あけるとブタのデザインになっています。
常磐町商店街を散策して
やはり,シャッターを閉めている店が目立ちました。地方の商店街は厳しいといいますが,それを実感できます。そんな中でも,今回見学させていただいたお店はいろいろな工夫や特色で,人気店になっています。やはり,同じことをやっていてはダメなようです。
サンポート高松
皆さんもご存知だとは思いますが,3〜4年ぐらい前に高松駅前に出来た,背の高いビルです。香川県と高松市が建設しました。いろんな意味でどうかと思う施設ですが,とりあえず見学しました。駅前の新しいビルという最高とも思える立地ですが,ショッピングゾーンには空き店舗が結構あります。いくら立地が良くても,お客さんにまた行きたいと思わせるような工夫や特色がないと,ドウシヨウモナイんだなあ,という見本のようです。
ラーメンポート
サンポートのなかで,最大のナゾは,やはりラーメンポートでしょうか? ラーメンポートは全国各地からラーメン店を誘致しているラーメンのテーマパーク(というほどのものではない)です。
高松駅前ですから,観光客も多いハズです。讃岐うどんがブームで,香川にうどんを食べに来る人も多いハズです。なんでラーメンなのか? はっきり言って理解に苦しみます。県とか市は地域の文化とか言いますが,駅前の最高の立地で,香川の食文化ではなくラーメンです。県とか市の考えることは,よくわかりません。じっさい,空き店舗が結構あります。当然だと思いますし,税金の無駄遣いだと思いました。
